2019年 / 日本 / カラー / アメリカンビスタ / 100分

予告編

 ある日突然、5年付き合った恋人・清水緑に別れを告げられた俳優・前原瑞樹。 どうにかヨリを戻したい一心で、周囲に失恋相談をして回り、ひとまずは1ヶ月後に迎える25歳の誕生日まで待つと決める。 しかし、待てど暮らせど清水からはなんの音沙汰もない…。復縁への淡い期待を抱きながら右往左往する男の<愛と執着の30日間>。

痛すぎて、イタすぎる。

 主人公・前原瑞樹を演じたのは前原瑞樹、本人。劇団青年団に所属し、近年では『友だちのパパが好き』『あの日々の話』のほか、ドラマでも話題作に相次いで出演する実力派若手俳優である。 本作の出発点となった自身の失恋の実体験を上塗りするように、かつての自分を演じ直した。

 前原にやさしく寄り添うのでなく、かといって突き放すのでもなく、徹底して「他者」であり続けたのはこれが長編処女作となる城真也。 是枝裕和監修のもとで制作された前作『さようなら、ごくろうさん』はPFFアワード2017に入選、三宅唱や五十嵐耕平の作品にも参加する期待の新人監督である。

 好きでいることを諦めようとしない前原の姿は、痛々しくも切実だ。あなたの隣で起こっているかもしれないありふれた失恋模様。 その情景は、あまりに生々しく、退屈で、あまりにドラマチックだ——共感と苛立ちが一緒くたに押し寄せる、新時代のリアルな恋愛映画の誕生。

STAFF

城 真也

監督・脚本・編集

城 真也Masaya Jo

1993年7月1日生まれ、東京都出身。早稲田大学入学後、2017年、是枝裕和が講師を担当する映像製作実習内で制作された中編『さようなら、ごくろうさん』が第39回ぴあフィルムフェスティバルに入選。2019年、初長編『アボカドの固さ』がTAMA NEW WAVE ある視点部門入選、第41回ぴあフィルムフェスティバルひかりTV賞。

脚本

山口 慎太朗Shintaro Yamaguchi

1993年熊本県生まれ。ラジオ番組のハガキ職人を経て、SPACE SHOWER TV『PLAN B』(chelmico編)にて作家デビュー。作家ユニット「くらいくらい公園」を結成し活動する傍ら、書肆侃侃房主催「第2回笹井宏之賞」の最終選考に残る。2020年には、架空の人々の日記を綴った『誰かの日記』を出版予定。

撮影

新藤 早代Sayo Shindo

写真家、映像作家。青山裕企に師事し、自身のコンプレックスを原点にした写真集『視線』を出版し、2017年に独立。写真家として活動すると共に、映像作家としてMV、ライブ映像など幅広く活動している。

主題歌

Taiko Super Kicks

Taiko Super Kicks

2014年より東京都内を中心に活動中の4人組バンド。2018年11月、7インチシングル『感性の網目 / bones』をリリース。個人の活動も充実している。

音楽

櫻木大悟(D.A.N.)

櫻木大悟(D.A.N.)

1994年生まれ、東京都出身。2014年から市川仁也、川上輝とD.A.N.の活動を開始し、翌年の初リリース『EP』を皮切りに、16年のファースト・アルバム『D.A.N.』、18年のセカンド『Sonatine』とコンスタントに作品を発表している。ジャイルズ・ピーターソンのラジオ番組に出演し、ロンドン、バンコク、香港などでも公演を行なうなど、海外でも積極的に活動している。

脚本:山口 慎太朗、城 真也、前原 瑞樹 / 製作:井上 遼 / 助監督:村松 優翔、西邑 匡弘

照明:山岸 元 / 録音:浅井 隆 / 美術:花村 優香 / 衣裳:7A

CAST

cast
前原 瑞樹Mizuki Maehara

前原 瑞樹

1992年10月5日生まれ長崎県出身。大学で演劇学を専攻し、在学中に劇団青年団に所属。舞台に多数出演する他、映画・ドラマ・CMの分野で活躍。主な出演作に映画「友だちのパパが好き」「世界でいちばん長い写真」「ウィーアーリトルゾンビーズ」「あの日々の話」がある。20年公開の映画「街の上で」などに出演しており、放送中のドラマ「伝説のお母さん」の他「湘南純愛組!」でもレギュラー出演が決定している。

多賀 麻美Asami Taga

清水 緑

神奈川県出身。ロロ、ワワフラミンゴ作品などに多数出演。こまばアゴラ演劇学校・無隣館を経て、15年青年団入団。主な出演作PARCO Production「幕が上がる」「転校生」ワワフラミンゴ「ホーン」「野ばら」「くも行き」ロロ「父母姉僕弟君」「はなればなれたち」「いつ高」シリーズ俳優座劇場プロデュースNo.109「彼らもまた、わが息子」等。

長谷川 洋子

長谷川 洋子

Hiroko Hasegawa

佐々木 静香

主に舞台を中心に活動。2013年のオーディション選抜により、「cocoon」(作・演出 藤田貴大)に出演。以降、多数の藤田作品に出演する。2014年、青山円形劇場カウンシルアンコール「生きてるものはいないのか」(前田司朗作・演出)に出演。近年では、「ルーツ」(作・松井周/演出・杉原邦生)や「めにみえないみみにしたい」「BOAT」(マームとジプシー)、「ある晴れた日に」(作・柳美里、演出・前田司郎)などの出演歴がある。2020年5月にはマームとジプシー「かがみ、まど、とびら」の出演も控えている。

小野寺 ずる

小野寺 ずる

Zuru Onodera

前原 美野里

気仙沼出身。13年から舞台を中心に活動を開始。糸くずの様な体とダダ漏れの顔面で一進一退。19年個人表現研究所ZURULABOを開所。役者業の他、ド腐れ漫画家、糞詩人としても活動。近年の出演作は、ドラマ『まだ結婚できない男』レギュラー、映画『海辺の映画館-キネマの玉手箱』(大林宣彦監督)など。雑誌えんぶにて『小野寺ずるの女の平和』連載中/処女詩集『すてばちる』発売中。好きな言葉は"百発百中"。

並木 愛枝

並木 愛枝

Akie Namiki

リンさん

埼玉県出身。10代から小劇場を中心に活動。20代からは高橋泉・廣末哲万の映像ユニット“群青いろ”の作品に多数出演。代表作『ある朝スウプは』、『14歳』(第22回高崎映画祭・最優秀助演女優賞受賞)では共にヒロインを務めた。若松孝二監督『実録・連合赤軍-あさま山荘への道程-』永田洋子役(第2回アジア太平洋映画賞・最優秀女優賞アジアの5人に選出)での演技が高い評価を得た。近年はTVドラマや海外ドラマの吹替など、活動の場を広げている。

兵藤 公美

兵藤 公美

Kumi Hyodo

清水 葵

1973年生まれ。横浜市出身、桐朋学園大学演劇専攻科卒。1996年に入団した青年団を中心に外部出演でも活動。主な映画出演作品に「あおげば尊し」(市川準監督)、「歓待」(深田晃司監督)、篠崎誠「SHARING」、前田司郎「ふきげんな過去」、沖田修一「子供はわかってあげない」などがある。

空美

空美

Cumi

ユリ

東京都出身。モデルとして雑誌やカタログ、CMなどの広告で活躍中。女優としても活動の場をひろげ、出演作には「ホットギミック ガールミーツボーイ」(山戸結希監督)、「パラレルワールド・シアター」(堤真矢監督)、「御曹司ボーイズ」(AbemaTV)、連続ドラマW「片想い」(WOWOW)などがある。

山口 慎太朗

山口 慎太朗

Shintaro Yamaguchi

山口 慎太朗

1993年熊本県生まれ。ラジオ番組のハガキ職人を経て、SPACE SHOWER TV『PLAN B』(chelmico編)にて作家デビュー。作家ユニット「くらいくらい公園」を結成し活動する傍ら、書肆侃侃房主催「第2回笹井宏之賞」の最終選考に残る。2020年には、架空の人々の日記を綴った『誰かの日記』を出版予定。

西上 雅士

西上 雅士

Masashi Nishigami

西上 雅士

1995年1月19日生まれ、大阪府出身。会社員。好きな食べ物は餃子。ストレス解消法は銭湯、家の掃除。「映画に出るの今回が初めてでした。でも役が自分という事で演じると言うよりも、その当時のシーンを思い出しながらやった感じで、あーこんなこともあったなー的な感覚でした。なので演じてはいないかもしれないです(本人談)」

日下部 一郎

日下部 一郎

Ichiro Kusakabe

日下部 一郎

1993年福岡県出身。エビス大黒舎所属。主な出演作に『東京ノワール』(ヤマシタマサ監督/2018)、待機作に「PASSAGE」(高野一興監督)等がある。

坊薗 初菜

坊薗 初菜

Hatsuna Bozono

1978年生まれ。福岡県出身。主に舞台で俳優活動。

松竹 史桜

松竹 史桜

Mio Matsutake

1995年生まれ。主な出演作は『若さと馬鹿さ』(中村祐太郎監督)、『彦とベガ』(谷口未央監督)、『なりゆきな魂、』(瀬々敬久監督)、『戦慄怪奇ファイル超コワすぎ!恐怖降臨コックリさん』(白石晃士監督)など。

金子 鈴幸

金子 鈴幸

Suzuyuki Kaneko

演劇ユニット「コンプソンズ」主宰。全作品の作演出。白石晃士監督の作品などで俳優としても活動している。

野川 大地

野川 大地

Daichi Nogawa

1993年11月19日生まれ。鳥取県米子市出身。2020年公開作品『許された子どもたち』(内藤瑛亮監督)『浅草花やしき探偵物語 神の子は傷ついて』(堀内博志監督)などに出演する。

長友 郁真

長友 郁真

Ikuma Nagatomo

1993年5月9日生まれ愛知県出身。「ハイバイ」所属。CM契約9本、20年出演作に、映画「猿楽町で会いましょう」があり、今後、映画・ドラマで待機作が3本ある。

用松 亮

用松 亮

Ryo Mochimatsu

1981年生まれ、北海道出身。ハイバイ、五反田団、乞局、G-com、電動夏子安置システム、ロンドンパンダ、猫の会、キトキト企画、蜻蛉玉、甘もの会、東京パイクリート、味わい堂々、シンクロ少女、水素74%などの様々な小劇場の舞台に出演。

宇野 愛海

宇野 愛海

Narumi Uno

1998年3月19日生まれ。スターダストプロモーション所属。12歳で女優活動を開始し、岩井俊二プロデュースの連続ドラマ「なぞの転校生」、映画『罪の余白』 出演を経て、『デスフォレスト恐怖の森3』(‘15)で映画初主演。昨年末には主演映画「歩けない僕らは」が公開した。

田中 爽一郎

田中 爽一郎

Soichiro Tanaka

1994年長野生まれ。愛知育ち。フリーで活動中。主な出演作品に、舞台/倉山の試み『盆栽』('19 作・小路紘史、演出・倉本朋幸)、映画/『ヴァニタス』('16 監督・内山拓也)、『左様なら』(監督・石橋夕帆)、『ゆうなぎ』(監督・常間地裕)、KingGnu『どろん』MVなどがある。

堀山 俊紀

堀山 俊紀

Toshiki Horiyama

2014年より俳優活動を開始。俳優の他に、写真、音楽など多岐にわたって活動中。

シイナマキ

シイナマキ

Maki Shena

女優・モデル・写真家。趣味はピアノ、お散歩。犬1頭と、家守3匹と、猛禽類2羽たちと暮らしています。みんなかわいい。

阪本 真由

阪本 真由

Mayu Sakamoto

和歌山県生まれ。ミルズズ旗揚げ公演「唇切れた、痛い」(作・演出 ウトユウマ)で主演を務める。CMはエバラ「焼肉のたれ」他、TVドラマはEX「ドクターX外科医・大門未知子」レギュラーナース役等に出演。剣道3段。

二見 悠

二見 悠

Yu Futami

千葉県出身。モデルとしてデビュー後、映画「ソレダケ / that's it」(15/石井岳龍監督)に出演し、俳優としても活動の幅を広げる。近作では 「もみの家」(20/坂本欣弘監督)、「魔法少年☆ワイルドバージン」(19/宇賀那健一監督)などに出演。


大のアボカド好きから言わせてもらうと、アボカドの食べごろを見極めるのは、とても難しい。熟れぐあいは、そっと触れて想像するしかない。人と人との関係も、またそうだ。

原君は、まだ固い実を前のめりに味わおうとしたり、せっかくのタイミングを逃したり、熟れすぎの危うさに無頓着だったりする。イタくて愛おしい数々のエピソード。でも、はじめからの達人なんて、いないのだ。人類がどんなに進化しても、アボカドは(つまり恋愛は)、食べて失敗してみないとわからない。

もどかしさや切なさを感じながらも、ラストの超ささやかな笑顔から、私は温かなものを受け取った。

俵万智

歌人


共感やリアルさではなくて、反発や拒絶、フィクションがこの映画の登場人物を救っている。だからどんなに主人公にムカついても(めちゃくちゃムカつく)、彼の生活や感情は否定したくないと思える。ひとつひとつの生を肯定しようとする眼差しに溢れている。

五十嵐耕平

映画監督


前原瑞樹に嫉妬した。彼の発する言葉や息遣い、行動の全てがドキュメンタリーでも演技でもない、新しい表現を体現していた。この映画内での彼の佇まいは、僕が目指すべき表現の一つなのかもしれない。

井之脇海

俳優


観客をこっそりと壁の穴から覗かせるような演出によって、心地良い背徳感を覚えました。こんなにも何ともないことを何となく見続けられる映画を、他に知りません。

奥山大史

映画監督


踏んだり蹴ったりな前原くん。彼の健気で純粋なのにかっこつけようとして偏屈な感じになっちゃってるの、分厚い皮で中身がわからないアボカドみたいだなって思います。100分間、ほとんどが痛々しくて見ていられない、でもすごくわかるという時間。私も同じようなことしたことあるよ。

小谷実由

モデル


僕と同い年の前原君と、一杯飲みにいきたくなる。前原君の中に僕を投影して声をあげて応援したくもなる。だからこそ、僕が期待していた彼の姿とは異なることをしてくると目を背けたくなる。「別れ」は悲しい。でもそんなありふれた感情だけでこの映画はできてない。人って難しい。遠くから覗き込むようなカメラや、翻って自分に刺さってくる台詞、前原君の表情一つ一つをみるとこの映画を作った人たちは人が大好きなんだと思う。

加納土

ドキュメンタリー映画監督


城監督の鋭いまなざしやある種の淡白さが作用し合い、絶妙なバランスで成立していた。事件に頼らず、こまかな感情を丁寧に、かつ大胆に並べていく。その姿勢に共感し、嫉妬した。

自分が前原さんだったらどうするだろう。ここまで正直にはいられないかもしれない。まるはだかの彼に、あたらしい激励をもらった気持ちでいる。

木村和平

写真家


リアルすぎ。これ、演技?
ドキュメンタリーじゃないの?
主人公の前原君、元カノに、みっともなく取りすがり、格好つけて先輩面して友達に殴られ、知ったかぶりして死を語り、年増の風俗嬢に乳首を舐められて感じちゃったりして。イタいことこの上なし……ああ!
アオハルって、痛々しくてカッコ悪くて、ほろ苦い。

高橋桐矢

作家/占い師


冷蔵庫に閉まってるアボカド
買ってからずいぶん時間が経ってるな
ずっとそこにあって
気づかないフリしてれば
いつまでも食べ頃な気がする
捨てるのはもったいないし
なにより
まぁるいそのブヨブヨをそっくりそのままゴミ箱に捨てたときの
誰にも見せたくない罪悪感がこびりついて離れない
記憶をそのまま触ってるような
まだそこにあるような
そんな感じの映画

Rachel

chelmico/ミュージシャン


アボカドの固さって触ってみないとわからないですよね。ちなみにわたしは触ってもわかりません。

Mamiko

chelmico/ミュージシャン


すごい実録の実験だ。実録の「録」の規模が小さすぎるこの実録映画によって、城真也と前原瑞樹は前原瑞樹という新しい実録スターを生み出した。かつて実録レジェンド安藤昇は、アウトロー史上に名高い自身の経歴を売るようにして華々しく映画俳優に転身した。しかしそもそもが俳優である『アボカドの固さ』の主演男優は、いったい何を売ったのだろう。というか、この映画の主人公を見て面白がってる僕は何を買わされたのだろう。前原瑞樹の小物感満載かつ不敵なたたずまいと、おおぜいの(非実録の)演技巧者たちをまとめあげる城真也の演出を見ると、買ったものは案外でかいぞと思えてくる。

冨永昌敬

映画監督


とにかく前原くんが、歩く。
人が歩く時に僕は「自立してるなー!」と思う。雨ふり傘さし歩行ともなれば、かなり「自立」してる。

そんなことを思うのは、前原くんが「赤ちゃんみたいにわがままで、人を傷つけて、で、そのくせ繊細」だからだろう。赤ちゃんみたいに見えるけど!歩いてるんだぜ!すごいんだぜ!と勝手に感動する。みたいな、余計なことを考えさせる映画っていいですよね。そんな、実在する前原くんの実在する日常。ノンフィクションフィクション。新しいし気持ちいい。あと、音楽の使い方がとても好きです。つまり好きですっ!!

長久允

映画監督


一見、鯨の遊具のある暗渠公園で語り合うふたり。過去に川があった跡地で、分かりもしない未来の手相を嘯く。公園とは清水緑の掌で、お釈迦さまの手のように、5年という歳月は彼女の手中にあった一瞬の夢だったのかもしれないわね。

ヴィヴィアン佐藤

ドラァグクイーン/美術家


前原瑞樹のまるでジャック・ブラックを思わせるジューシーかつ柔らかな味わいを最大限引き出す城真也監督は、ネジを回すほどのささやかな所作を隠し味にして、日常にあふれている別れ話をキュッと映画へと締め上げる。

降矢聡

グッチーズ・フリースクール主宰/映画配給


待ち合わせやバイバイの瞬間が東京のあちこちで正々堂々と撮られている。出会いと別れの繰り返しを見ているうちにいろんな東京の姿が浮かび上がる。よく知っている東京、初めて目にするような東京、もう二度と見たくない東京、もう二度と見ることができない東京。もっとヌルい東京も、もっと残酷な東京も見たくなる。

三宅唱

映画監督


ダサくて滑稽な日々。
掴みたくても掴めない毎日。
そんなドロっとした想いをぶつけられるのが「セリフ」なんだなぁ。
それが役者って仕事なんだなぁ。

MEGUMI

俳優


押し寄せてくるリアリティがすごくて、大笑いしながら観ました。
みんなが送っている日常の中の、多くの人が経験する別れを描いているのに、こんなに新鮮なのはなぜなのだろう?
ちょっとした仕草、画面のひとすみにも、人間の滑稽さが詰め込まれていて、ああ、人間っていいものだなあ、ついでに、若さも素敵なものだなあ、と思いました。
映画という媒体の良さがすごく活かされた作品だと思います。

山崎ナオコーラ

作家


前原くんが自分にとって居心地の良い後輩の前でホモソーシャルなノリをかますたび、お前なんかしみちゃんに振られて当然だ!と冷めた目で見ていた。前原くんだけが何も分かっていない。しみちゃんも、姉も、後輩たちや、デリヘル嬢だって、出てくる周囲の人たちは、みーんな前原くんをよく見ているし、知っているんだよ。前原くん、大事にされてて、なんて幸せな奴なんだろう。ムカつくなー。前原くんなんて本当はどうでもいいんだけど、アボカドを見るたびに思い出すでしょう。そんな気持ちにさせられた城監督が恐ろしいです。

山中瑶子

映画監督


自分に興味のない女の歩き方、話し方、ご飯の食べ方。
テーブルに裏返されたスマホ。
それ見たことある。あーもう見たくない。
はたまた、さほど好きでもない女を口説こうとする男のにやけ顔、不自然な動き、いたたまれない空気。
すごい知ってる。あー、もう見たくない。
もう嫌だ。見せないでくれ!!
同じ体験をしたわけではないのに、なぜか蘇る記憶のあれこれ。
なんだかもう生きてるの嫌になるな。そう思う。
そんな中でもラストには希望とはとても呼べないほどではあるけど、小さな変化がきちんと描かれていて、「ああ見てよかったな。」と思った。
自分に興味ない女の子とデートしたことある男子諸君。つまり全員。必見です。
あとスマホを裏返しに置いたことある女子たちにもどうか見ていただきたい。興味ないかな。

吉田貴司

漫画家

劇場情報

都道府県 劇場名 上映日程 電話番号
東京 ユーロスペース 2020年夏(予定) 03-3461-0211

クレジット

前原瑞樹 多賀麻美 長谷川洋子 小野寺ずる 空美 並木愛枝

兵藤公美 山口慎太朗 西上雅士 日下部 一郎

阪本真由 坊薗初菜 松竹史桜 用松 亮 長友郁真 野川大地 Constant Voisin  内堀太郎

芦那すみれ 金子鈴幸 宇野愛海 田中爽一郎 シイナマキ 堀山俊紀 菊池明明 二見 悠

プロデューサー:井上 遼|脚本:山口慎太朗 前原瑞樹

撮影:新藤早代|照明:山岸 元|録音:浅井 隆|美術:花村優香

衣装:7A|メイク:田部井美穂 ホンダナオ|助監督:村松優翔 西邑匡弘

制作:吉田大樹 石川泰地|整音:渡辺貴彦|本編題字:清水 遥

予告編制作:小池 茅|HP制作:横見祥嗣|宣伝美術:三宅宇太郎|イラスト:中村桃子

協力:Junle アニモプロデュース 青年団 フェーズシックス テレコムスタッフ

主題歌:Taiko Super Kicks「感性の網目」|音楽:櫻木大悟 (D.A.N.)

監督・脚本・編集:城 真也

2019年|日本|カラー|アメリカンビスタ|100分

HP :avokatas.com|Twitter:@avokatas